肩こりの専門家が教えるあなたのための肩こりのブログ

日本人の健康における悩み第1位『肩こり』デスクワーク時間の増大や、ストレス社会と言われる中で肩こりの悩みは後を絶えない。そんな中あなたには、マッサージでは肩こりは良くならない事を知ってもらいその適切な対処方法を実施してもらい肩こりにおける悩みが少しでもなくなる事を期待する。

リンパセラピスト必見!肩こり解消にリンパ調整が必須アイテムなワケ

 

理論編

肩こりの悪循環について

 
皆さん、これまでのブログを読めば
肩こりの芯が少しずつなくなってきてますよね?
そして筋膜のねじれも綺麗にできましたでしょうか?
 
だんだんと、肩こりの悪循環が解消され始め
凝り固まっていた肩こりも少しずつ楽になっているはずです。
まだ効果を感じれないという方はこちらの記事をお読みください。
肩こり調整の効果を出すために必要な10の事まとめ
 
しかし肩こりの芯や筋膜の捻れだけでは
完全に肩こりの悪循環は解消されたわけではありません。
 
では次に何をするか覚えているでしょうか?
それは凝りによって溜まった老廃物質を取り除く作業が必要なんです。
その方法はマッサージと皮膚リンパの調整になります
 
まずなぜこのタイミングで老廃物質を取り除く必要があるのか?
それを理解するには肩こりの悪循環モデルを復習し、
その悪循環を解消するまでの流れを学ぶのが
最も近道ですのでそれぞれを説明します。
 
肩こりの悪循環モデル
①不良姿勢、身体への負荷→関節に負担→凝り(芯)の形成
→②不良姿勢、運動の不効率化→筋膜の捻れ→凝りの増大
→③血液循環の悪化→老廃物がたまる→凝りに痛みが生じる→不良姿勢
なぜ関節に負担がかかると凝りができるの?
 
肩こりの症状が悪化するのにはこのような過程を通して形成されます。
これまで①関節、②筋膜の問題を解消してきたあなたには
次の③つの段階を解決していく必要がありあります。
その為には何をしないといけないのか?
それらを下にまとめていきます。
 
 
肩こりを完全に解消するまでの流れ
あなたは先ほどの肩こり悪循環モデルから肩こりになるまでの流れ、
悪循環の流れが理解できたのではないでしょうか?
この章では③つ目の解決策を伝えていきます。
まずは肩こり悪循環モデルの治療過程を参考にしてみましょう。
 
肩こりの悪循環モデル治療4過程
①関節の(凝りの芯の)問題改善
→②筋膜の(凝りの表面の)問題改善
→③血液リンパ循環の(老廃物質)問題改善
→④エクササイズ(運動の習慣)→凝りができにくい体に
 
これが最も理想で抜け目ない治療過程です。
どんな方法でできるの?
それはそれぞれの問題を、それぞれの方法で解決していく。
それが結果を出す為に必要な自然における原理原則です。
 
これは何においても一緒で、
例えば魚をさばくのにフォークで行いますか?
パスタを食べるのに包丁を使いますか?
治療という道具を目的を持って正しく使うことで結果が出るのです。
 
一つの治療法で全て解決するという思考は、
包丁という道具で、『魚も捌けて、パスタも食べてれ、白飯もたべれます』。
こんな無茶苦茶な理論が通じますか?
 
ゴルフの場合でも一緒です。
ドライバーでパターが打てますか?バンカーから脱出できますか?
それぞれの目的にあった道具(治療法)を使用するのが
自然の原理原則なのではないでしょうか?
 
そうではありません。
関節が問題なら、関節に目を向けて施す。
筋膜が問題なら筋膜に目を向けて施す。
血液、リンパ循環が問題なら血液リンパ循環に目を向けて施す。
 
きちんと筋を通そうではありませんか。
そしてそんな筋さえ通し基本的な知識を知りその通りにケアを行えば
もう肩こりに悩むことなんてなくなるのです。
→肩こりに悩んだ学生時代からどうやって肩こりを一切悩まなくなったのか?
 
では血液リンパ循環を改善する為に
必要な基礎知識を説明していきましょう。
 
 

肩こり改善に重要なリンパの正体

 
リンパ器官とは?
リンパ器官とは全身の血液のが巡る際に帰り道の役割として存在する。
全血液循環量の約10%がこのリンパ器官を通って循環する。
そしてこのリンパ器官を通って再び全身へ分配され、
不要な水分は尿として排出される仕組みになっている。
 
リンパ器官の主な機能は
免疫機能、赤血球の破壊、病原菌に対する処理機能を持つ。
リンパ液の輸送は表在リンパ管系で行い、
頸部と鼠蹊部にあるリンパ節でリンパ液の中に
含まれる異物や、細菌を取り除く仕組みになっている。
 
これらリンパ液の行く先は
表在リンパ管系より深部に存在する深部リンパ管系に
移行し鎖骨下にある静脈角で静脈血と再合流する。
このような仕組みで血液は循環され、綺麗に保たれているのである。
 
 
簡単なまとめ
リンパ器官は全身から出る老廃物質を集め循環させてくれる。
つまり身体の中で最も老廃物質が溜まったとことが
頸部と鼠蹊部にあるリンパ節でありそのからリンパ循環を改善させる必要がある。
 
 

肩こりの重だるさを生じる老廃物質の正体

 
老廃物質の主な成分は代謝過程により生産された
尿酸、尿素、乳酸、クレアチリンであり
これらは主に尿や汗として排出される。
 
これら老廃物質はリンパ液内に存在し
腎臓まで送られ処理されるが、
体に溜まってしまうと、疲れやすくなったり、
だるくなったり、体が重たく感じたりを始め
 
代謝の低下から脂肪がつきやすくなったり、
冷えが生じたり、便秘、アトピーなど
様々な面で身体にとって悪影響を及ぼします。
 
つまり肩こり悪循環モデルより③になるまでに
肩こりによる筋肉のコリが、頸部、肩周りの静脈、リンパ菅を圧迫し
循環機能が低下することで老廃物がたまり、
結果として肩周り、頸周りの重だるさが生じるのである。
 
→肩こりの悪循環モデル
①不良姿勢、身体への負荷→関節に負担→凝り(芯)の形成
→②不良姿勢、運動の不効率化→筋膜の捻れ→凝りの増大
→③血液循環の悪化→老廃物がたまる→凝りに痛みが生じる→不良姿勢
 
これらの問題を改善するには
特に老廃物質のつまったリンパ節の流れを調整し
リンパ全体の流れを改善させることが重要課題になるのです。
 
以上のことからとくに頸部リンパ節への適切な刺激は
リンパ循環を改善させることができ
肩周りに溜まった老廃物質を取り除くことで
重だるい肩こり症状を取り除けるのである。
 
その方法には主に首、肩周りのマッサージと皮膚−リンパ調整が主になる。
 

 実技編

マッサージによる血液循環改善方法

 
マッサージによる血液循環を改善させるにはまずは
循環の仕組みを知っておくと良い。
今回マッサージによって血液循環を改善させるのは
心臓に血液を返す静脈である。
そのため静脈の位置と流れを簡単に説明していく。
 
目的とする静脈は主に内頸静脈、外頸静脈である。
これらは主に頭部からの血液を
心臓に返す比較的大きな静脈になる。
 
その表側には広頸筋、胸鎖乳突筋など
頸部を構成する筋肉が存在する。
さらに内外頸静脈の周りには
頸神経が存在するので扱いには注意する必要がある。
 
これらの位置関係を理解して行うことで正確に実施できる。
さらに今回マッサージを行うが筋肉をほぐす訳ではないので、
モミモミとやるものではない。やり方は簡単で、血管ポンプ機能を向上させる目的で
筋肉を緩めたところから外内頸静脈を軽く圧迫するようにする刺激を与える
 
具体的な調整方法
①腰をかける
②調整側の手をチョップの形にして耳の3指下に手をに当てておく
③調整側に向かって首を傾ける。
④上から下にかけて少しずつ進んでいき1回繰り返すだけで良い
 
解説
首を横に傾けることで首回りの筋肉が一時的に緩む
その際に筋肉の深層にある血管まで圧が容易に加わるようになる。
つまり圧の力はほとんどいらない。
これらの刺激は血管に加わる圧は血流を促し、頸部の血液循環を改善する。
 
注意点
首に当てておいた手の力を強めないこと。
あくまでも、首の傾きにより生じる圧だけで良いことを注意すること。
過剰な頸部への圧は血管や周辺の神経系へ
悪影響を及ぼす可能性があるので注意すること。
 
 

皮膚からリンパ系への調整方法

 
頸部へのマッサージは繊細な血管、神経が
多く存在することからあまりおすすすめはしない。
そこで安全に簡単に、そして最も効果的な
皮膚とリンパ系への調整方法を紹介していく。
 
皮膚とリンパの関係性
 
先ほども説明したように、
体の老廃物質は主にリンパ系を介して全身へ送られる。
その為、肩こりが慢性化した場合、頸部、腋窩(わき)の
リンパ節を中心に滞っている場合が多い。
 
そんな頸部を中心としたリンパ循環の改善には、
皮膚を調整して行うと最も簡単に効果的である。
 
皮膚に最も近いリンパ器官は
表層リンパ管感でありここの調整を実際におこなっていく。
ここの調整をする為にまずは
表層にあるリンパ構造を知っていただきたい。
 
表層リンパ管について
 
皮膚は表層から表皮(0、2㎜)、真皮(1〜4㎜)、皮下組織(3㎜)
の構造になっておりそのうち、表層リンパ管は表皮に存在する。
ここのリンパ管を毛細リンパ管、前集合リンパ管からなり、
表層から深部へとリンパ液を送る働きがある。
 
つまり調整する表層リンパ管は
皮膚表面から0、2ミリの場所に存在する為
調整の際にほとんど力はいらないことが分かるだろう。
 
皮膚−リンパ節への調整方法
肩にかけて手のひらをおき、首を反対方向に傾けることで調整ができる。
頸部の傾きにより、圧っていた手のひらと皮膚の間で滑走が生じる。
この際に表層リンパ管内のリンパ液の移動が生じ、
調整部位はスーとするような感覚を覚える。
 
皮膚調整で確実に効果を出す要素
①調整する皮膚リンパ管の
 位置関係(表皮から0、2㎜)から力はいらず触れて置くだけで良い。
②頸部の傾きは筋肉が軽く張るところで止める→伸ばさないこと
③最初に腋窩部への刺激を入れることでリンパ節の循環が先に改善され
 そのあとに行う、頸部、肩のリンパ液の移動が生じやすい。
 
さらにこれらの要素に加え、知っていいれば誰でもできる
ある法則を加えることで皮膚−リンパ系への調整効果が劇的に上昇する。
その法則とはタウトニング。前回筋膜でも紹介したような、刺激の量だけでなく、
時間、方向、順序など皮膚−リンパ調整には必要不可欠な要素が備わっているのです。
 それらを知ることであなたの施術は他にはない変化を出せる
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